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日本の未来を託せる政治家を育てよう [政治]

「日本の未来を託せる政治家を育てよう」

日経新聞2012.02.12朝刊2面
「次」の話をする前に

最近の政治は課題に向き合っているようで、客観的には
筋の通らない話が多い、という記事。
  • 原発はどうするのか。やめるのか進めるのか。浜岡原発以外は継続を容認したが、全国に54基ある原発は、定期検査に入ると再稼働のめどが立たない。原発の輸出を早々に決めたが国内の方針が明確にならない
  • 衆議院の制度改革はどうするのか。一票の格差は是正するのか、しないのか。昨年、最高裁は「最大2.30倍の格差を違憲状態」との判決をくだしたが、見直しは進まない
  • 消費増税に対して議員定数の削減や選挙制度の抜本改革が論じられるが、何も決まらない
  • 社会保障と税の一体改革は、制度の持続性の話と将来性の話が混戦
  • 民主党は、短期と中長期に課題を仕分けできず、自民党は長期政権で懸案を先送りしてきた反省はなく、国会で小じゅうとの嫁いびりのような質問をつづける


最後に、福田和也さんの著作『なぜ日本人はかくも幼稚になったか』を引用。
 

「幼稚とは頭が悪いとか、知識がないとかいうことではない。
肝心なことに目をつぶっているということだ。」





この記事を読んで:

選択肢1: ひとりの英雄が日本を救う

日本人の多くは、いろいろとたいへんなことがあっても、
世の中は、そして日本は、どうにかなるって思っていたのではないでしょうか。
昨年の震災までは。

政治も、とりあえず誰かがなんとかしてくれるだろう、と多くの人々が思っていました。
しかし、震災と原発事故という国そのものの存亡にかかわる事件が起きたときに
初めて、政治の体たらくに驚き、日本の置かれた現実に愕然とし、怒りを覚えました。

社会が混乱し、政治が混迷すると、英雄待望論が浮上します。
不安や恐れを解消し、現状に対する鬱屈した思いや怒りを
晴らしてくれる人の登場を望みます。

最近、田中角栄が今首相だったら、大震災から一年近くたって復興庁ができる
といったのんびりした対応はしなかっただろう、トップダウンでどんどん
大胆な指示を出して復旧復興と国と地方の再生を進めたに違いない、
という話をする人がいます。
コンピューター付ブルドーザーと呼ばれた構想力と実行力で
日本列島改造論を推進した角栄さんなら、きっと日本を良くしてくれるだろう、と。

選択肢2: みんなで知恵を出し合って日本を変える

ただ、今の政治家がだめだ、ということで済ませることはできない気がします。
少なくとも、「投票しない」ということを含めて、今の政治家達を選んだのは、
我々なのですから。

責任と権限があいまいなのが、日本の文化社会の一大特徴だといわれます。
集団主義のため、何かを決めるのに時間がかかる。
そのかわり、決まれば一致団結して成果を出していく。
しかし、うまくいかなかったとき、誰も責任を取らないし、原因追及もしないから
再発防止の学習効果があがらない。みそぎをし、忘れようとする。

日本は制度としての民主主義を長くやってきている国ですが、
本当の意味で「民主=国民が主体」であったことはなかったと思います。
日本人の多くは、大震災を経験して、「これじゃいけない」と感じましたが、
同時に、あまりにも政治を、社会を、世の中を知らない自分に気づかされもしました。
そして意図的に知らないようにしむけられていたことに、はじめて気づかされもしました。

では、私たちはどうしたらいいのでしょうか。
真実をあばき、世の中を大きく変えてくれるカリスマの登場を待望し、喝采を送るのでしょうか。
しかし、英雄と独裁は紙一重です。陶酔は盲目につながります。
現代日本の混迷をひもとく答はどこにあるのでしょうか。
ヒントは、「衆知主義」にあります。

衆知の意味は「多くの人々の知恵」です。
今は、普通の人々があらゆる情報にアクセスできる時代です。
意見交換し、議論し、より良いアイデアや知恵を発掘できる時代なのです。

「衆知主義」とは、
普通の人々が、「肝心なことに目覚めている」
社会のあり方です。
  • 私達ひとりひとりが学び、主体的に考え、意見交換し、つながっていく
  • 政治家をただ批判するのでなく、誰がよりよい考えで行動しているかをみきわめ、そういう政治家を尊重し、支持する
  • 噂や流言飛語にまどわされず、専門家の意見に耳を傾け事実と憶測をわけて判断する
  • 気分でYES,NOを言うのでなく、責任ある一票を投じるつもりで、世論を形成する。ちょうど、裁判員制度の裁判員になったら判決に責任を負うように

こうしたことが本当にできれば、
普通の人々の間から、自然に政策提言も出てくるでしょう。
それはまじめによく考えられた、
前向きで未来の日本を創造する内容となるに違いありません。

選択肢3: 政治家を育てる国民になる

あとは政治家の決断です。
真のリーダーは
「衆知を集めてひとりで決める」
ものです。
これがリーダーシップの原則です。

しかし、リーダーシップには、実はもうひとつ、
普段あまり意識しない原則があります。
それは
「リーダーはフォロワーが現れることでリーダーとなる」
という真実です。

党利党略や政局を乗り越えるためでなく、
国家百年の計を立てること。
それは結局、国民がやることです。
政治家を使うのが国民の義務です。

健全なリーダーシップは、
賢明なフォロワーシップに支えられて
はじめて発揮されるのです。

選択肢4:批判ばかりしていないで自ら火中の栗を拾う

ところで、ここまで書いてきて、マスコミ的な言説が
気になってきました。

政治について、リーダーについて、批評的に語るなら、
既存のマスコミが套句的に繰り返している政治批判から
離れてみないと、話は始まらないのかもしれません。

可能なら、自ら政治の世界を覗いてみてはどうか。
確かに世の中には、正しいことをしたくて、
そのためには今を捨て手を汚しながら
地位を確立しようとする政治家もはいます。

「正しいことをしたければ偉くなれ」
と『踊る大捜査線』の和久刑事は言っていました。
(いかりや長介がいい味出してましたね)

人の本質を見抜く目を養い、
現場の集合知に光を当て、
世界のメディアスタンダードを作り上げたいです。

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